アデノシン-1-リン酸の作成
Builcule の置換基作成機能のチェックを兼ねて,アデノシン 1-リン酸(AMP)の分子モデルを作成しました.
ここでの作成経路は,
- リン酸残基をプロパンから,インドール残基をトリプトファンから作成
- リボース骨格はヘキサンから作成
- リボース骨格にインドール残基とリン酸残基を接続し,構造を多少修正
作成した置換基は,ホームディレクトリの隠しディレクトリ内のファイル $HOME/.builcule/b10/subst.bcl に保存され,Builcule 起動時に読み込まれます.
すなわち,再利用可能です.
リン酸残基
ここではプロパンからリン酸残基を作成します.
画像は,下記手順のうち,置換基の根となる原子をピックする前の状態です.画像の数字はピックの順序を示します.
- プロパンの C3 をリンに変更
- C2 を酸素に変更.さらに,P3 に結合している水素も酸素に変更
- O2 に結合している水素を削除
- 水素付加.ここでは,[極性水素付加(OpenBabel)]
- 置換基の根となる原子をピック.画像の数字はピックの順序
- [編集(E)]-[置換基ストックに追加]
インドール残基
トリプトファンからインドール残基を作成し,置換基ストックに追加します.
画像は,下記手順のうち,置換基の根となる原子をピックしたところです.
- [編集(E)]-[ペプチドを追加(P)] で,Trp-Gly を作成
- 水素付加.ここでは,[ペプチドに水素付加(Builcule)]
- (構造が見えにくいので)コンフォメーション探索
- 置換基の根となる原子をピック.画像の数字はピックの順序
- [編集(E)]-[置換基ストックに追加]
リボース骨格
n-ヘキサン (1) からリボース骨格 (3) を作成しました.
まず,1-メチルシクロペンタン (2) を作成しました.
- 二面角の変更を繰り返し,五員環を作成するのに適切なコンフォメーションを作成
- C1,C5 に結合した 水素を 1 個ずつ削除
- C1 と C5 の間に結合を生成
次いで,1-メチルシクロペンタンからリボース骨格 (3) を作成しました.
- C1 に結合した 2 個の水素を削除
- C1 およびいくつかの水素を酸素に変換
AMP の作成
リボース骨格にインドール基とリン酸基を接続したかものが (1) です.
(1) を多少編集すれば,AMP (2) の完成です.