α-シクロデキストリンの作成
Builcule の使い方を,α-シクロデキストリンの分子モデルを作成しつつ紹介します.
環状化合物の作成ができるかどうかのチェックです.
グルコースの骨格
まずヘキサンからシクロヘキサンを作成します.画像 (1) → (2) への変換です.
- 二面角の変更を繰り返してイス型に
- 水素を 2 分子削除し,代わりに結合を生成
次いで,シクロヘキサンからグルコース骨格を作成します.画像 (2) → (3) への変換です.
- 任意の 1 個の炭素に結合した 2 個の水素を削除
- その炭素を酸素に変更
- その酸素の隣の炭素に結合した水素を 1 個酸素に変更
- その酸素の「対角線上」の炭素に結合した水素を 1 個削除.あとで環を作成するとき酸素を結合します
シクロデキストリンの骨格
上の画像 (3) をコピー& ペーストで 6 個に増やし,シクロデキストリンの骨格を作成します.
- 上の画像 (3) をコピー& ペーストで 6 個に増加
- 適当に位置決め
- 酸素と炭素のあいだに結合を生成し,シクロデキストリンの骨格を作成.画像はこの状態です
- エネルギー極小化
シクロデキストリンの骨格
上の骨格にメチル基とヒドロキシ基を接続してシクロデキストリンを完成させます.
- C6 となるメチル基を接続
- ヒドロキシ基を接続
- エネルギー極小化
包摂モデルの作成
画像は α-シクロデキストリンの系にヘキサグリシンを追加して,包摂できそうか試してみたところです.
ヘキサグリシンは思いついた一例で,包摂されるには少し大きすぎるように見えます(ファンデルワールス接触しているように見える).
この構造を分子動力学計算の入力ファイルとすれば,包摂できるかどうか評価できるかもしれません.