BCMD シリーズ:CLI 版分子モデリングソフト
当サイトで開発している分子モデリングソフト用ライブラリ libbuilcule を利用して,CLI ソフトウェアの開発を始めました.
現在のラインナップは,ペプチドの生成,変異,分子ファイルのマージ,ペプチドの変異,ペプチドの生成,性質の出力です.
当面の目標は,
- in silico 実験を組みたれられる程度には,ソフトウェアを増加
- BCMD シリーズどうしのすり合わせ
- 他の計算化学ソフトとのすり合わせ
ラインナップ
BMerge
2 個のファイルに記された分子を一つのファイルにまとめます.
分子どうしが重なり合わないように分子の位置を調整したあとで出力します.
BInter
分子ごとに構造を調整しつつ,分子間相互作用モデルを作成します.
相互作用の計算には 2 種類あります.
「相互作用過程のステップ」では,分子間で静電的相互作用とファンデルワールス反発を発生させることにより,分子間相互作用モデルを作成します.
「凝集過程のステップ」ではこれに加え,系の中心に向かって分子を引き寄せる力を発生させて計算します.
両方のステップを設定した場合は,まず「凝集過程のステップ」をおこない,ついで「相互作用過程のステップ」を実行します.
BMutate
PDB 形式等のファイルに記されたペプチドに,変異を 1 回導入します.
配列上の位置とアミノ酸を指定,乱数を発生させて位置とアミノ酸を設定,乱数に BLOSUM62 で重み付けをして位置とアミノ酸を設定するというオプションがあります.
変異したペプチドは(複数のペプチドが含まれる場合は変異したペプチドのみ),libopenbabel でエネルギー極小化してから出力します.
BPeptGen
配列を直接指定,Fasta ファイルを指定,あるいは設定ファイルを指定することにより PDB 形式のペプチドを生成します.
生成したペプチドは OpenBabel でエネルギー極小化して PDB 形式として出力します.
Builcule と比べて,生成するペプチドの性質を細かく設定できます.
BProperty
BProperty は,分子の性質を出力するソフトウェアです.
分子の性質は,Builcule と Detrial で開発したものです.
ファイルを指定,あるいはディレクトリを指定することにより分子構造ファイルから情報を読み取り,標準エラー出力します.
対応しているファイル形式は PDB,XYZ,および 当サイトの独自形式である BCL の各形式です.
アイデア
日程や実際にコーディングするか,等々未定です.
- BHModeling:ホモロジーモデリングです.Builcule の機能のコマンドライン化です
- BOrg:有機化合物の生成.外部のソフトウェアとの連携にするかもしれません
利用例
- ペプチドの in silico コンフォメーション実験:BPeptgen でペプチドを発生させ,BProperty で固有値を計算して分子の概形を評価しています